セクマイ界隈には、ストレート界隈では使わないような「専門用語」がいくつかあり、
その専門用語が当たり前に使われています。
それぞれの意味を知っていないと、セクマイ界隈で「初心者」と思われて恥をかいてしまう、なんてことも。
つい最近自分がレズビアンである、と自覚した方であれば
用語自体が何が何だか分からない、なんていう方も多いのではないでしょうか。
セクシャルマイノリティーの用語の中でも、フェムなど
最も利用されるであろう用語もその一つです。
そこで今回は、そんな気になる用語の「フェム」「ボイ」「中性」ついて解説していきたいと思います。
今までなんとなくしか分からなかったという方は、この機会に用語の意味などを理解して、
自分はどれに当てはまるのか、また今後のセクマイ界隈での出会いの参考にしてみてくださいね。
フェムやボイは容姿を指す専門用語
まず、フェムやボイなどは、レズビアン女性の容姿を指す言葉です。
具体的には、
- フェムは、フェミニン(女性的)
- 中性は、中性的
- ボイは、ボーイッシュ(男性的)
という括りになります。
レズビアンのイベントに行ったり、レズビアンバーに行ったりすると、
あの人はフェム、この人はボイ、と何気なく話している人が割と多くいます。
なお、オフ会やイベントなどではフェム限定など、容姿を限定して参加者を募っているものも
多く、容姿のタイプがレズビアン女性にとって大きく関係することがわかります。
次に以下で、それぞれの用語を詳しく解説していきたいと思います。
フェム
「フェム」は女性らしい雰囲気のあるフェミニンな女性のことを指します。
しっかりとメイクをしていたり、女性的な雰囲気だったりする人はフェムに分類されるでしょう。
フレズビアン人口としては一番多くおおよそ「6割」が該当します。
過半数以上と考えると結構な数ですよね。
また、
髪が短くて、ジーンズだとフェムではないの?
と思われがちですが、それは間違い。
スカートを履かない、髪がロングでない人でも、「女性らしさ」を楽しんでいる女性はフェムに該当します。
レズビアンはショートカットでボーイッシュというステレオタイプ的な考えが根強いですが、
実際はフェムの方がボーイッシュ よりも人口が多いのが実情。
そのため、パッと見でノンケ女性に間違われる、なんてことも普通によくあることなのです。
ボイ
続いて、ボイは、ボーイッシュの略で男性的な容姿の女性を指します。
ぱっと見て、「男性かどうか迷う」ぐらい男性的な場合は、ボイといって差し支えないでしょう。
ボイは男性になりたいのでは?
と思われがちですが、ボイはFTM(トランスジェンダー )と異なり、
性自認は女性であることを認めている、特に今の性に違和感を持っていないケースが多いです。
男性らしい女性であるので、女子トイレに入るとチラチラと見られることが多い、なんていう方もいるようです。
そんなボイ女性は、
フェムに比べるとメイクが比較的薄いもしくはしない、そして髪の毛は短めの方が多いです
また服装は男性らしさということで、メンズライクな服だったり、メンズの服を着用している方をよく見かけます。
ただ買い物をする際には、ネットショッピングで買い物をするという方もいれば、
実際に店舗に行って買い物をするという方など、人それぞれ分かれています。
中性
3つ目の中性は、まさしくボイとフェムの中間の容姿を指します。
中間とはいっても、この『中性』は明確な定義はありません。
そのため、基本的には自分や他者からの評価で定義されることがほとんどです。
ちなみに、中性にも「フェム寄り中性」と「ボイ寄り中性」という概念があり、
どちらかといえば〇〇寄り、という考え方をします。
例えば、パンツスタイルでメイクをしていて綺麗目なジェンダーレス女性なら、フェム寄り中性というイメージ。
メイクなどもがっつりする、というよりは最低限メイクをしている方が多い印象ですが、
定義しづらい分、割と人によってばらつきが出やすい容姿と言えます。
服装はユニセックスなものが好まれており、女性らしさ・男性らしさを兼ね備えた服装を着用されていることが多いです。
人によって容姿の定義は変わる
上記で、3つの用語を紹介してきました。
ただ、この容姿は人それぞれの解釈で決定するもの。
だからこそ、むやみやたらに相手をカテゴライズすることはやめるようにしましょう。
とはいえ、容姿をカテゴライズすることでどういったメリットデメリットがあるか?ってわかりづらいですよね。
そこで以下では容姿をカテゴライズすることのメリットデメリットをお伝えしていきます。
理解者や同志を探すことができる
容姿をカテゴライズすることで、自身の趣味やスタイルなど近しい属性の人と出会いやすくなります。
例えば、
- フェムならおすすめのコスメの情報交換ができる
- ボイならメンズライクに着れるフェッションの情報交換ができる
など。
同じ容姿だとなかなか叶わないことが、同じ容姿であることでわかり合うことができます。
ファッションやメイクなど、その人のアイデンティティにもなるものを理解してくれる人と出会うことができると、
その後の人生も次第に豊かになってきます。
自分は男性らしさがある女性になりたいけれど、性転換はしたくない、
けれどなかなか同志が身近にいない、という方も少なくありません。
そういった人が身近にいるだけでも、かなり安心感につながるのです。
好みの相手を探しやすい
最近のオフ会では「フェム限定」など、容姿を限定したオフ会が開催されていることが多いです。
相手には多少でもメイクをしていて欲しい、などのポイントをクリアできる人をと考える方も多く、
どうしても恋愛には見た目も重視されますよね。
カテゴライズすることで、自分がアプローチしたい容姿の女性と出会うことができ、新たな出会いのチャンスが増えやすくなります。
という人も割と多いのです。
また女性限定イベントでは、名札に容姿(ボイなど)を記載し、出会いを探すというものもあります。
カテゴライズすることで、相手からも自分がどんな容姿の人間なのか理解してもらうことができるので、
のちのちの関係性の発展に役立つのです。
自分のセクシャリティを考えてみよう
今回は、レズビアンの様々な用語の中でもよく耳にするであろう容姿の用語について解説してきました。
自分自身のスタンスを表現する用語として用いられ、
セクシャルマイノリティの界隈で生きやすくするためにも使うことが多い用語です。
この3つのどれにカテゴライズされるのかによっても、新たにできる知り合いなども変わってきます。
そのため、自分の容姿がどの分類になるのかを考えてみるのも1つの手でしょう。
素敵な出会いを探すためにも、まずは自分自身を見つめてみるのも良いかもしれませんね。